
このような疑問に答えますね。
この記事の内容
- 厚生労働省が発表する母乳育児のメリットとは
- 母乳育児への厚生労働省の考え方
- 母乳育児を軌道に乗せメリットを受ける方法
この記事を書いた人
厚生労働省は、「母乳育児のメリット」をどのように発表しているのか気になりますよね。
2019年、厚生労働省は「授乳・離乳の支援ガイド」の中で、母乳育児のメリットについて言及しています。
そこで、厚生労働省が発表する「母乳育児のメリット」を、「授乳・離乳支援ガイド」をもとに、現役助産師が内容を噛み砕いてお伝えしていきます。
医療の専門知識のない人にも理解できるような内容になっているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
厚生労働省が発表する母乳育児のメリットとは

母乳のメリット(赤ちゃん)
乳児に最適な成分組成で少ない代謝負担
乳児は、出生後に「口から初めての乳汁摂取」を行うことになるが、新生児期、乳児期 前半の乳児は、身体の諸機能は発達の途上にあり、消化・吸収機能も不十分である。そのため、この時期の乳児は、未熟な消化や吸収、排泄等の機能に負担をかけずに栄養素等を摂ることのできる乳汁栄養で育つ。
「授乳・離乳支援ガイド」p16
母乳は、赤ちゃんの消化器系への負担が少ないです。
そのため、消化吸収機能が未熟な赤ちゃんのからだに、とってもやさしいです。
感染症の発症及び重症度の低下
母乳育児をしていると、感染症にかかりにくいです。
もし、感染症にかかっても重症化しにくいメリットがあります。
小児期の肥満やのちの2型糖尿病の発症リスクの低下
母乳育児をしていると、小さい頃に肥満になったり、将来的に糖尿病にかかる確率が低くなります。
母乳のメリット(ママ)
産後の母体の回復の促進
母乳育児をしていると、産後のママのからだの回復が早いです。
後陣痛や悪露が出る期間も短くて済みます。
母子関係の良好な形成
母乳育児をしていると、肌と肌が直接触れ合います。
ママと赤ちゃんの「愛着形成」「絆形成」によい影響があります。
厚生労働省の母乳育児への捉え方

厚生労働省の考え
- 母乳育児は、赤ちゃんのからだと心の成長・発達において、とても大切なもの。
- ただ、「母乳は最高・ミルクはよくない」という極端な考え方で、精神的に追い詰められるママが続出する事態に。
- 「母乳のインターネット売買」「赤ちゃんの栄養不良」などの問題も明るみになった。
- そうした背景から、妊娠中のママの9割は母乳育児を希望するが、「母乳だけ」にこだわることなく「必要に応じて」ミルクを使うことを考慮しなければならない。
厚生労働省は、母乳育児のよさを認めています。
一方で、ママたちが「母乳が全て」という極端な考え方によって、精神的に追い詰められたり、危ない橋渡りをしている現状に警鐘を鳴らしています。
母乳育児を軌道に乗せ、メリットを受けるためには

厚生労働省は、「子どもが「飲みたいと要求」し、その「要求に応じて与える」という両者の関わりが促進されることで、母乳育児が軌道に乗っていくもの」としています。
母乳育児を軌道にのせていくために、赤ちゃんの欲求にアンテナをはり、その都度ママがしっかり応えてあげることが大切ということですね。
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厚生労働省の発表する母乳育児のメリットについて
厚生労働省の発表する「母乳育児のメリット」について、「授乳・離乳の支援ガイド」に基づいてお話しました。
厚生労働省は、国の中で誰しもが知る信頼性の高い機関なので、母乳育児について、どのような立ち位置でいるのか、気になるところですよね。
「更に内容を詳しく知りたい」という方は、だいぶボリューミーではありますが…(笑) 一度「授乳・離乳支援ガイド」一度読んでみてくださいね。
医療者の方はとくに勉強になるかと思います。
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