
このような疑問に答えますね。
この記事の内容
- 乳腺炎とは
- 乳腺炎の原因は?
- 乳腺炎になりやすい時期や確率は?
- 乳腺炎の5大症状とは?
この記事を書いた人
授乳中は、誰でも乳腺炎になる可能性があります。
胸にしこりや痛みが出てくると、「もしかして、乳腺炎になったかも…?」と心配になることもありますよね。
そこで、乳腺炎の5大症状や原因について、現役助産師が解説していきます。
乳腺炎になる確率やよく起こる時期についても解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
乳腺炎とは


乳腺炎とは、母乳を作る袋(乳腺)に炎症が起きている状態をいいます。
炎症を抑えるために、体の中ではさまざまな反応が起こります。
乳腺炎は、胸の中で炎症が起きている状態
乳腺炎の原因は?


乳腺炎になる原因
- 授乳の間隔が空きすぎた
- 赤ちゃんが浅飲みだった
- 乳頭に傷ができていた
- 母乳の出がもともといい
- 断乳した
- 胸が圧迫されていた
- ストレスや疲れがたまっていた
授乳間隔が空きすぎた
乳腺炎のほとんどは、「長時間、胸の中に母乳をため込む」ことが原因で起こります。
授乳を1回飛ばしたり、授乳間隔が5〜6時間以上空いたときなどが、これにあてはまります。
授乳を頻繁にしているうちは、授乳間隔を4時間以上空けないようにしましょう。
赤ちゃんが浅飲みだった
赤ちゃんが浅飲みしていると、母乳の飲み残しが起こるので、乳腺炎になりやすくなります。
「抱き方」や「飲ませ方」を見直し、深く飲ませることが大切です。
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乳頭に傷ができていた
乳頭に傷ができていると、そこから菌が入って乳腺炎になりやすくなります。
母乳の出がもともといい
母乳の出がいいと、授乳後に胸の中に残る母乳が増えてるので、乳腺炎になりやすくなります。
断乳した
ある日を境に、突然授乳をやめる「断乳」は、乳腺炎を起こしやすいです。
代表的な断乳は、「断乳当日まで3時間おきの授乳を続けて急にやめる」というやり方ですが、その方法は、胸にかける負担があまりにも大きすぎます。
断乳は、ママの体にも負担の少ない方法を選ぶのがおすすめです。
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胸が圧迫されていた
抱っこひも/おんぶひも/シートベルトなどで、母乳の通り道(乳管)が圧迫されることも、乳腺炎の原因になります。
同じ場所が長時間圧迫されないように、抱っこひもやおんぶひもを使っているときは、「紐部分」の位置を、ときどき変えるようにしましょう。
ストレスや疲れがたまっていた
乳腺炎になるママは、ストレスや疲れがたまっていることが多いです。
リフレッシュする日もつくりながら、赤ちゃんのお世話に向き合ってみてくださいね。
乳腺炎になりやすい時期


乳腺炎がよく起こる時期は、産後2〜3週間です。
ほとんどは、産後1ヶ月半までの期間に起こります。
ただ、授乳をしている間はいつでも乳腺炎になる可能性があるので、授乳間隔などに気をつけながら過ごすようにしてくださいね。
乳腺炎は、産後2〜3週間に多い
乳腺炎になる確率


乳腺炎になる確率は、調査の種類によって幅がありますが、だいたい、2〜30%と考えられています。
乳腺炎になる確率は2〜30%
乳腺炎症状はこの5つをみる


乳腺炎5大症状
- 37.5℃以上の発熱
- 胸のしこり
- 皮膚の赤み
- 痛み
- 腕が上がりにくい
37.5℃以上の発熱
乳腺炎になると、熱が出ます。
めやすは37.5℃以上です。

胸のしこり
母乳の通り道(乳管)のつまりや、赤ちゃんの飲み残しが原因で、胸の中に母乳がたまると、胸のしこりとして触れることが多いです。
皮膚の赤み
胸の中に炎症が起きると、皮膚が赤くみえます。
皮膚が赤くみえるのは、炎症を起こしているところに、菌と戦う細胞をからだが届けようとして、血液の量が増えるからです。
痛み
母乳でできたしこりは、物理的に神経を圧迫するようになるので、胸に痛みがでてきます。
腕が上がりにくくなる
乳腺炎になると、炎症を起こしている方の腕が上がりにくくなります。
乳腺炎かは、5つの症状を見ればわかる
乳腺炎を放置するとどうなるのか


乳腺炎を放置すると、最終的には「膿(うみ)」ができます。
膿ができると、胸の皮膚を1.2cmほど切って膿を外に出さなくてはいけなくなる可能性が高いです。
症状が軽いうちに、対応していくことが大事です。
乳腺炎は悪化すると「膿」ができる
乳腺炎は時間勝負
乳腺炎の5大症状・原因について、解説しました。
乳腺炎は、初めの症状が出てから「いかに短時間で症状を改善させていくか」というのが大切なポイントになってきます。
心配な症状が出たときには、今回紹介した内容を参考に、乳腺炎かどうかを見極めてみてください。
早め早めに対応して、不安のない毎日を送っていきましょう。
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