
このような疑問に答えますね。
この記事の内容
- 母乳がつくられるしくみ
- 母乳は血液なのに赤くない理由
- 母乳に含まれる成分とは
- 母乳血が混じる原因
- 血の混じる母乳を飲ませて大丈夫?
- 「血が混じる母乳を飲ませたらダメ」といわれたことがある
この記事を書いた人
授乳をしていると、母乳に血液が混じることがあります。
そんな血液の混じった母乳を飲ませても大丈夫なのか、気になりますよね。
そこで、母乳ができるしくみと母乳に血が混じる理由・対応について、現役助産師が解説していきます。
母乳が白い理由や、「乳がん」との関係についても解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
母乳がつくられるしくみ


母乳は「血液」からつくられる
母乳は血液なのに赤くない理由


そもそも血液が赤くみえるのは、血液中に「赤血球」が含まれるからです。
その赤血球は1粒1粒のサイズが大きいので、血液から母乳に切り替わるフィルターを通り抜けすることができません。
そのため、赤血球の含まれていない母乳は、白っぽい見た目をしています。
母乳が赤くないのは「赤血球」が含まれないから
母乳に含まれる成分とは


母乳に含まれるもの
- たんぱく質
- 脂肪
- 糖質
- ビタミン
- ミネラル
- 酵素
- 免疫成分
母乳は赤ちゃんの成長に必要な成分がたくさん含まれる
母乳に血が混じる原因


血が混じる原因
- 乳頭や乳輪に傷ができている
- カサブタがはがれた
- 産後すぐの時期
- 乳がん
乳頭や乳輪に傷ができた
乳頭や乳輪にできた傷から出血して、血が母乳に混じることがあります。
カサブタがはがれた
授乳中にできたカサブタがはがれた拍子に出血して、母乳に血が混じることがあります。
産後すぐの時期
産後すぐの時期は、血の混じった母乳が出てくることが多いです。
母乳をつくる袋(乳腺)が急激に発達するからです。
その際に、細い血管(毛細血管)が傷ついて、母乳に血が混じることがあります。
乳がん
乳がんのときにも、母乳に血が混じることがあります。
乳がんのときには、胸にしこりができていることが多いです。
しこりがあるときには要注意…!
がんのしこりには特徴があるので、チェックしてみてください。
乳がんのしこりの特徴
- しこりの動きが悪い(胸にへばりついているような触感)
- しこりの境界が分かりにくい(丸い形でなく、いびつな形)
- 授乳や搾乳しても、しこりが小さくならない

血の混じる母乳を飲ませてよいのか


産後すぐの時期はとくに、母乳に血が混じることが多いです。
ただ、授乳は続けて大丈夫です。
ママの血液は、赤ちゃんの胃の中で消化されるからです。
もし、母乳に混じる血液の量が多く、赤ちゃんが気持ち悪くなって吐いてしまうときには、授乳を一旦おやすみするのもありです。
そんなときには、搾乳をして様子をみてください。
血液が混じるときも、赤ちゃんに母乳を飲ませて大丈夫
血が混じる母乳を飲ませないようにいわれたことがある


産後すぐの時期に、母乳に血が混じるとき、授乳をストップするようにいわれることがあります。
それは、赤ちゃんの消化管(胃や腸)からの出血を心配してのことかもしれません。
ママの母乳から出てきた血液を飲み込むと、赤ちゃんから出てくるうんちの一部が赤くみえるがあります。
その場合、赤ちゃんの消化管からの出血が心配になります。
そのため、そうした事態になることをあらかじめ避けるために、授乳をストップするように言われたのかもしれません。
病院に入院していたときにはそのようなアドバイスがあった可能性がありますが、普段は血の混じる母乳も飲ませて大丈夫なので、赤ちゃんの様子を見つつ授乳を続けていただければと思います。
赤ちゃんの体からの出血と混同しないために、授乳をストップされることがある
まとめ:母乳は血液からできている!飲ませてもOK
母乳がつくられるしくみと、血の混じる母乳が出る理由・対応について解説しました。
授乳中は分からないことだらけで不安になったり、心配に思うことがたくさんありますよね。
「血が出る」「血が混じる」などといった、いつもと違うことがあったときには、なおさらだと思います。
この記事を通して、そんな不安や心配が少しでも和らげば幸いです。
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