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助産師解説!母乳育児のメリットは?授乳の基本についても紹介

ひぃママ
母乳で育てるメリットってなに?ミルクも最近は研究が重ねられて「母乳に限りなく近い」っていうし、あえて大変な思いをして、母乳で育てることもないんじゃないの…?

このような疑問に答えますね。

 

この記事の内容

母乳育児で得られるメリットを、「ママ」「赤ちゃん」別に、それぞれ解説します。

 

 この記事を書いた人

母乳で育てるメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。

「新鮮」「免疫がある」「温度がちょうどいい」

そんな漠然とした「よいイメージ」はあっても、さらに細かいところまで知っている人は少ないです。

そこで、母乳で育てるメリットを、ママと赤ちゃん別に、現役助産師が解説していきます。

ぜひ、参考にしてみてくださいね。

 

母乳育児のメリット

ちこ
母乳で育てるメリットは、「ママ」と「赤ちゃん」の両方にあるよ!

ママの母乳で育てるメリット

ママのメリット

  • お産後の子宮の回復が早い
  • ダイエット効果が高い
  • ストレスを感じにくい
  • 節約になる
  • 赤ちゃんとの絆がより深まる
  • 避妊効果
  • がんや生活習慣病にかかりにくい
  • 準備が楽

お産後の子宮の回復が早い

母乳で育てると、お産後の子宮の回復が早いです。

出血も少なく済みます。

 

ダイエット効果が高い

母乳育児は、ダイエット効果が高いです。

平均的な母乳量(1日780ml)を出すママが、母乳育児で消費するカロリーは「517kcal」といわれています。

ちこ
スゴすぎる…!

 

ストレスを感じにくい

母乳育児をしていると、ストレス耐性が上がることが分かっています。

ストレスを感じるホルモンが増えにくいことと、授乳中に、幸せホルモン(オキシトシン)が大量放出されることが関係しています。

 

節約になる

母乳育児は、節約にもつながります。

ある調査によると、赤ちゃんをミルクだけで育てた場合の費用は、ミルクをつくるために必要な光熱費を含め、約13万7000円にもなるという試算が出ています。

 

赤ちゃんとの絆がより深まる

授乳中は、体温や心臓の音、肌の匂い等を感じることができるので、ママと赤ちゃんのがより深まります。

 

避妊効果

授乳している期間は、妊娠しにくいです。

実際に、授乳を利用した避妊方法「授乳性無月経法(LAM)」も存在します。

この、授乳性無月経法(LAM)は、次の3つの条件を満たしている場合、98%の避妊効果があることが分かっています。

授乳性無月経法

  • 出産後に、まだ1度も生理がきていない(産後56日以降に出血していない)
  • 昼間は4時間以上、夜は6時間以上授乳間隔が空いていない(母乳以外のものを、定期的にあげていない)
  • 赤ちゃんが6ヶ月未満

 

がんにかかりにくい

出産後に母乳をあげている人は、将来がんにかかりにくいことが、多くの研究で分かっています。

母乳育児の経験がない女性に比べて、母乳育児の経験がある女性は、卵巣癌になるリスクが40%低い。

引用源:Gwinn ML, et al :J Clin Epidemiol 43: 559-568 1990

母乳育児の経験がない女性に比べて、お産後3~6ヶ月間母乳育児を経験した女性は、乳がんにかかるリスクが15~46%低い(相対危険度:0.54~0.85)。

引用源:Labbok MH : Pediatr Clin North Am 48 : 143-158 2001

最近30年の間に母乳育児の経験がある女性は、子宮体がんにかかるリスクが42%低い。

30歳以降で母乳育児の経験がある女性では、50%低い。

引用源:Newcomb P : Cancer Causes Control 11 :663-667 2000

 

生活習慣病にかかりにくい

出産後に母乳をあげている人は、将来生活習慣病にかかりにくいことが、多くの研究で分かっています。

病気リスク低下
心血管疾患9%低下
高血圧12%低下
脂質異常症19%低下
糖尿病20%低下

引用源:Schwarz Eb, et al : Obstet Gynecol 113 2009

 

準備が楽

母乳は、ミルクと比べて消毒調乳(作る・冷ます)・片付けの手間が必要ありません。

欲しがるときに、すぐ母乳をあげることができます。

夜中に、わざわざ起き上がらず添い乳できる点にもメリットを感じている人が多いです。

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赤ちゃんが母乳で育つメリット

赤ちゃんのメリット

  • 病気にかかるリスクが下がる
  • 乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防
  • IQが上がる

病気にかかるリスクが下がる

母乳で育てていると、さまざまな病気にかかるリスクが下がります。

下の表は、ミルクだけで育てた場合に、どれだけ病気のリスクが上がるか示した表です。

病気名リスクが高まる割合
急性中耳炎2倍
非特異性胃腸炎1.7-2.8倍
重症下気道感染症3.6倍
アトピー性皮膚炎1.7-1.9倍
喘息1.3-1.9倍
肥満1.1-1.3倍
1型および2型糖尿病1.2−1.4倍
小児白血病1.2倍
乳幼児突然死症候群1.6倍
壊死性腸炎2.4倍

引用源:Stuebe A : Rev Obstet Gynecol 2 : 222-231 2009 

 

乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防

母乳育児は、乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防になります。

乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、何の前触れもなく赤ちゃんが突然亡くなってしまう原因不明の病態です。

この病態で亡くなる赤ちゃんは、年間約60人にものぼるといわれています(厚生労働省 平成30年調査)。

海外の調査では、「母乳で育つことで乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが、36%低下した」と発表しています。

引用源:AHRQ(2007). Evidence-vased Practice Center. Breastfeeding and Maternal and Infant Health Outcomes in Developed Countries. Evid Rep Technol Assess, 153:1-186

 

IQが上がる

母乳で育つ子どもは、6.5歳時点のIQが5~8ポイント高いことが分かっています。

母乳に含まれる良質な脂質(DHAやEPA)が脳の成長を促しているためと考えられています。

 

母乳とミルクは別物

母乳で育てるメリットについて、解説しました。

「違いはほとんどない」と考えられがちな、母乳とミルク。

ただ、母乳に「生きた細胞が含まれる」という時点で、母乳とミルクは全くの別物です。

得られる恩恵メリット)も、変わってきます。

その中でも最も注目すべきポイントは、母乳を通して「健康」(病気のリスク低減)のメリットを受けられること。

健康」は全ての基本。

健康あってこその「幸せ」です。

「母乳」「母乳」と精神的に追い詰められてしまっては、元も子もありませんが、ママの体や心への負担が少ない範囲で、母乳をあげつつ、赤ちゃんと一緒に「健康」の恩恵を享受していただければ…と思いますm(__)m

 

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